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北海道・上川の旅    旭川市

神居古潭
かむいこたん
北海道旭川市神居町神居古潭


 神居古潭は,旭川市西部にある渓谷です。札幌方向から旭川へ向う国道12号線の旭川の入り口付近に位置しています。10km にわたって石狩川が古生層の変成岩を削り荒々しい姿をさらしています。
 両側から山が迫り、石狩川の川幅が急速に狭まるこの地では川は渦を巻き激流となり水深も深いところでした。昔はここに鮭が重なる様に遡行していたようです。そしてここに大きなアイヌの集落がありました。
 アイヌ語の「カムイ(神)のいるコタン(部落,在所)」という言葉からこの名がつきました。カムイはニッネカムイつまり魔神を指しています。奇岩怪石が多く、舟の難所であったので「魔の里」と呼ばれていました。
 カムイコタンに住んでいたニッネカムイ(魔神)はアイヌの人々を滅ぼそうとして悪さを始めました。これを聞きつけたサマイクル(守護神)は刀を振りかざし大格闘の末やっつけてしまいました。
 神居岩は守護神サマイクルが成敗した魔神ニッネカムイの成れの果てだといわれています。またここには神居古潭おう穴群があります。おう穴とは急流や滝壺などでみられる円筒形の穴です。旭川市の天然記念物になっています。
 神居古潭を中心に南北にのびる「神居古潭変成岩帯」は大昔、北海道が形成されたとき北海道の西半分と東半分がここで衝突し、つながったことを示すものとして地質学上、世界的に貴重なものとされています。
 またここには神居古潭竪穴住居遺跡もあります。神居古潭つり橋から約1.5kmの地点にありその面積は約3.5haです。現在この地域内には竪穴2百数十基とチャシコツ(砦跡)1カ所が存在しています。奈良の末期から平安時代のものと考えられています。
 白い吊り橋の神居大橋を渡るとSL3台と駅、プラットホームがあります。今は廃線になっていてサイクリングロードになっています。
 駅舎は明治43年(1910)に建設され,平成元年(1989)に復元が行われました。明治時代の駅舎建築は数少ないもので北海道の鉄道発展史を考える上でも貴重な建物です。

 九条武子の歌碑がありました。大正時代を代表する女流歌人です。九条良致男爵夫人として貧しい人のために活躍しました。
 「たぎろう波 ましろう白う
 岩にちる神居古潭の くもれる真昼」
 と詠まれています。
九条武子の歌碑



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