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千葉の旅と歴史
千葉の旅      館山市

那古寺(那古観音)
なごじ(なごかんのん)
千葉県館山市那古1125
Tel 0470-27-2444


 補陀洛山(ふだらくさん)那古寺は那古山の中腹にある真言宗智山派のお寺です。坂東33番札所納めの観音で、養老元年(717)元正天皇の勅願により行基が創建し、承和14年(847)慈覚大師円仁の中興と伝えられています。
 源頼朝は平家の追討を祈願し、建久年間(1190-1199)に七堂伽藍を建立しています。室町時代には里見義実は出家して那古寺の住持にもなり、隆盛をきわめました。徳川家康の頃には、鶴谷八幡宮の別当を兼ね、末寺15寺、280石を領しました。
 元禄16年(1703)の大震災で堂塔が全壊し、奉行岡本兵衛を中心にして、現在の場所に下げ、宝暦9年(1759)再建しました。明治の廃仏毀釈で一時寺勢は衰えました。大正11年(1922)本堂を修理しましたが、翌年の大震災で半壊し、大正13年(1924)に再び再建しています。
 那古寺は桜の名所としても有名です。本尊の木造千手観音立像(市指定有形文化財)、青銅千手観音立像(国の重要文化財)、木造阿弥陀如来坐像(県指定有形文化財)、繍字法法華経普門品(県有形文化財)、境内裏山の自然林(市天然記念物)が文化財として指定されています。

 那古寺の本堂(観音堂)は、宝暦9年(1759)の建立で、正面15.1m、側面14.4mの朱塗り本瓦葺きです。平成の大修理が平成20年に終了し落慶法要が営まれました。中には、国の重要文化財に指定されている銅造千手観音立像が納められています。像高1.05mで、鎌倉時代のものです。本尊の像高1.5mのクスの一木造り・千手観音立像も安置されています。
那古寺本堂(観音堂)
 阿弥陀堂には、藤原期の作と伝えられている木造阿弥陀如来の座像が祀られています。この坐像は、千葉県の有形文化財に指定されています。
那古寺阿弥陀堂
 多宝塔は、宝暦11年(1761)、住僧憲長が伊勢屋甚右衛門らと力を合わせ、万人講を組織勧進して建てたものです。3間4方、銅板瓦棒葺きで、下層4面に切目棟をめぐらせ、和様高欄を付けています。尾垂木には、江戸中期以降の建築によく見られる竜鼻が用いられています。那古寺多宝塔は千葉県の有形文化財に指定されています。
那古寺多宝塔


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