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茨城の旅と歴史
茨城の旅      笠間市

笠間稲荷神社
かさまいなりじんじゃ
茨城県笠間市笠間1
Tel 0296-73-0001


 笠間稲荷神社は京都の伏見稲荷と九州の祐徳稲荷とともに日本3大稲荷の1つとして信仰を集めました。五穀豊穣、商売繁盛、学業達成と御利益の多いことでも知られ、年間350万人の参詣客が祈願に訪れています。
 笠間稲荷神社の創建は白雉2年(651)に胡桃の大木の下に祠を建立したのが始まりと伝えられています。鎌倉時代の初代城主笠間時朝以来歴代の城主に崇敬されました。
 江戸時代の寛保3年(1743)、笠間藩主・井上正賢が笠間稲荷神社を歴代藩主の祈願所と定め、社地社殿を広げました。延享4年(1747)に入封した牧野貞通は同じく藩主の祈願所とし、境内地や祭器具などを寄進しています。
 このように笠間稲荷は歴代笠間藩主の崇敬社や祈願所となり社殿の造営や社領の寄進が行われ現在の境内を形成しました。松平氏や戸田氏(松平氏)、永井氏、浅野氏などは他領に移封されても笠間稲荷神社の分霊を勧請し改めて崇敬したそうです。
 昔からこの地には胡桃の密林があり、そこに神様がお祀りされていたことから笠間稲荷を「胡桃下稲荷」とも呼んでいました。また江戸時代の藩主の一族である門三郎が深い信仰心から多くの人々に功徳を施したことから「紋三郎稲荷」とも呼ばれたそうです。


笠間稲荷神社本殿(国重文)
 笠間稲荷神社の本殿は総欅の権現造りです。旧拝殿部が外陣、その内部に旧本殿が取り込まれる形式で内陣を構成しています。旧拝殿部は間口3間、奥行2間、一重、入母屋造り、本瓦形銅板葺きです。正面に1間の軒唐破風がついた向拝があります。旧本殿部は間口3間、奥行3間の流造りです。
笠間稲荷神社本殿
 本殿は牧野貞明が武運長久御領内泰平を祈念して江戸時代末期の万延元年(1860)に再建した建物です。本殿の両側面と背面の壁面にはめこまれた彫刻は名匠弥勒寺音八・諸貫五郎・後藤縫之助らの作で、蘭亭曲水の図・三頭八方睨みの竜・唐獅子など緻密で精巧な技法で彫られています。昭和63年(1988)に国の重要文化財に指定されています。
笠間稲荷神社本殿

笠間稲荷神社楼門
 笠間稲荷神社の楼門は萬世泰平門とか随神門と呼ばれ、内部には随神が安置されています。昭和36年(1961)に建てられたもので、鉄筋コンクリート造り、入母屋造り、銅板葺き、三間一戸の八脚楼門です。
笠間稲荷神社楼門

笠間稲荷神社拝殿
 笠間稲荷神社の拝殿は昭和35年(1960)に再建されたものです。鉄筋コンクリ―造り平屋建て、正面に千鳥破風のある入母屋造り、銅板葺き、平入で、3間の軒唐破風がある向拝が付いています。旧拝殿は本殿に取り込まれ、本殿の外陣となっています。
笠間稲荷神社拝殿

笠間稲荷神社藤樹
 笠間稲荷神社境内にある藤樹2株は推定樹齢400年とされ、昭和42年(1967)に茨城県の天然記念物に指定されています。根回りは3.55m、枝張りは15.02mあります。
笠間稲荷神社藤樹

笠間稲荷美術館
 笠間稲荷美術館は笠間稲荷神社の裏手にあります。奈良の正倉院を模した高床式平屋建ての建物で、昭和56年(1981)に開館しています。笠間焼の古陶が常設展示され、信楽を始め中世六古窯の古陶器、香道具、屏風、掛軸、絵図などを中心に所蔵、展示されています。
笠間稲荷美術館


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