あなたは 番目の訪問者です。(ogino作成共通カウント)
直線上に配置
栃木の旅と歴史
栃木の旅       真岡市

大前神社
おおさきじんじゃ 
栃木県真岡市東郷937
Tel 0285-82-2509


 大前神社は延喜式神名帳に記載されている古社です。延長5年(927)にまとめられた延喜式神名帳には下野国11社のうちの芳賀2社の1つとして記載され、大内庄33郷の総社として信仰されてきました。歴代領主にも崇敬され平将門や芳賀氏は社領の寄進や社殿の造営を行っています。
 芳賀氏は、大前神社の東に若色城を、次いで南に御前城を築き、22代芳賀十郎清原高定に至るまで大前神社社領守護職を兼ねていました。ところが芳賀氏の主家である宇都宮氏が突然、豊臣秀吉により改易され、芳賀氏も所領没収され離散しました。、
 天正18年(1590)徳川家康が江戸入府の時に再興され、糸魚川藩から真岡藩に入封した稲葉正成は社殿の改修を行っています。寛永9年(1632)に稲葉氏が小田原藩に移封し真岡藩は廃藩になりました。慶安元年(1646)、3代将軍徳川家光から8石の朱印状を受け取っています。
 明治時代初頭に発令された神仏分離令により仏教色が一掃され、明治6年(1873)に郷社、明治10年(1877)に県社に列しています。事代主命(恵比寿天)を祀り、境内には台座7m、本体13mという日本一の恵比寿様が鎮座しています。拝殿・幣殿と本殿は国の重要文化財に指定されています。

大前神社拝殿・幣殿(国重文)
 大前神社拝殿は江戸時代中期の元禄元年(1688)に再建されています。間口5間、奥行3間、単層入母屋造り、銅板葺き、平入で、千鳥破風が付き、正面には1間の軒唐破風の向拝があります。向拝には龍や獅子の精緻な彫刻が施され極彩色で彩られています。幣殿は17世紀末頃に造営されたもので、間口2間、奥行1間、寄棟造り、銅板葺きです。拝殿と幣殿は平成30年(2018)に国の重要文化財に指定されています。
大前神社拝殿

大前神社本殿(国重文)
 大前神社本殿は宝永4年(1707)に再建された建物です。間口3間、奥行2間の権現造りで銅板葺きです。正面には1間の向拝が付いています。組物の龍の彫刻のほか、柱や壁の幾何学意匠の地紋彫など、随所を秀逸かつ先駆的な手法で飾っています。これらは名工藤田孫平治を棟梁として彫られました。孫平治は、成田山新勝寺の三重塔の彫刻も施しています。本殿は平成30年(2018)に国の重要文化財に指定されています。
大前神社本殿

大前神社鳥居
 享和2年(1802)建立の大前神社の鳥居は屋根付きの、高さ中央6.1mの両部鳥居です。両袖部がある両部式鳥居の代表的なものです。大前神社参道の第3の鳥居で、全体の形もよく整っています。木造の鳥居では現在する江戸時代のものとしては県内最大です。天明3年(1783)の銅燈籠とともに栃木県の重要文化財に指定されています。
大前神社両部鳥居


栃木県トップページへ 旅と歴史トップページへ


直線上に配置