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山形の旅と歴史
岩手県の旅      磐井郡平泉町

毛越寺
もうつうじ
岩手県西磐井郡平泉町平泉大沢58
Tel 0191-46-2331


 毛越寺は嘉祥3年(850)慈覚大師円仁が開祖になり、奥州藤原氏2代基衡の勅願によって造営したお寺です。毛越寺は中尊寺と並び平泉町を代表とする寺院で、国特別史跡と特別名勝に指定されています。
 大師が東北巡遊でこの付近に来たとき、一面霧におおわれて進めなくなりました。その時、足元に 白鹿の毛が落ちていました。不思議に思いその毛をたどると前方に白鹿がうずくまっていました。
 大師が近づいて行くと、白鹿の姿は消えて一人の白髪の老人が現れ、この地に堂宇を建立して霊場にせよと告げたのです。円仁は、この老人こそ薬師如来の化身と思い、一宇の堂を建立し、毛越寺が始まったのです。

 夏草や 兵共が 夢の跡

 松尾芭蕉直筆の句碑があります。
芭蕉直筆の句碑

 毛越寺一山の根本道場であるこの本堂は、平安様式の建物で、平成元年(1989)に建立されました。本尊は平安時代の作と伝えられる薬師如来です。
毛越寺本堂
 毛越寺は「大泉が池」を中心とした平安時代の優美な浄土庭園と平安時代の伽藍遺構が残り、国の特別史跡と特別名勝に二重に指定されています。
毛越寺本堂

 大泉が池は約30haという広大な池で、境内の中心にあります。藤原氏2代基衡が造営した日本最古の浄土庭園です。
大泉が池
 大泉が池は東西約180m、南北約90mあり、池のほぼ中央部に東西約70m、南北約30m、勾玉状の中島があります。
大泉が池
 池の周辺や中島にはすべて玉石が敷き詰められています。平安時代の姿をほぼ完全な状態で見ることができます。
大泉が池
 このような池の風景は荒海を表しているといわれています。
 本堂横の池には大きなハスが茂っていて花が咲いていました。
大泉が池

 開山堂は校倉風の建物で大正12年(1923)に建立されました。慈覚大師円仁を祀るお堂です。毛越寺開山1150年の平成12年(2000)に内陣が改修されました。 
開山堂

 常行堂は享保17年(1732)、仙台藩主伊達吉村によって再建されました。堂は宝形造りで須弥壇中央に本尊・宝冠の阿弥陀如来、両側に四菩薩、奥殿には秘仏としてあがめられている摩多羅神(またらじん)が祀られています。
常行堂
 摩多羅神は慈覚大師が中国から帰国する船の中で感得した神で、阿弥陀如来の化身といわれています。奥殿の扉はふだんは固く閉ざされ、33年に一度、一般に向け開帳されます。祭礼の正月20日は、古式の修法と法楽としての延年の舞が奉納されます。
常行堂

 浄土式庭園には曲水(ごくすい)の宴の舞台となる遣水(やりみず)があります。遣水とは池に水を取り入る水路です。遣水には玉石を底に敷き詰め、曲線の流れを作ったり、水切り石や水越など「作庭記」で見られる技法が使われています。
曲水の宴
  平安時代の遺跡としては日本唯一のものだそうです。毎年5月の第4日曜日には、盃を流して下に着くまでに和歌を詠む宴「曲水の宴」が行なわれます。
曲水の宴

 毛越寺宝物館では毛越寺一山に伝わる仏像、書籍、工芸品、発掘遺品、調査資料、延年の舞用具などを陳列しています。
毛越寺宝物館


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