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秋田の旅と歴史
山形の旅       鶴岡市

湯殿山神社
ゆどのさんじんじゃ
山形県鶴岡市田麦俣六十里山7
Tel 0235-54-6133


 湯殿山神社は標高1504mの湯殿山の中腹にあります。月山・羽黒山とともに出羽三山といわれています。羽黒山に月山神社と出羽神社を併せた出羽三山神社があり三神合祭殿に湯殿山神社の祭神も祀られています。この湯殿山での御神体は巨岩とそこからわき出る霊湯です。
 出羽三山は第32代崇峻天皇の御子の蜂子(はちのこ)皇子の開山です。皇子は蘇我氏からの難を避け、京都の由良から出羽国の由良に入られ、3本足の霊鳥に導かれて羽黒山に入りました。
 難行苦行の末、羽黒山上に羽黒権現の御示現を拝しました。次いで、月山、湯殿山を開き、両神を羽黒山に勧請して羽黒三所大権現と称されました。
 その後、加賀白山を開いた泰澄上人、修験道の祖といわれる役の行者、真言宗の開祖弘法大師、天台宗の開祖伝教大師、その弟子の慈覚大師らが来山して修行したと伝えられています。
 湯殿山は推古13年(605)の開山とされ、出羽三山の総奥の院として特に厚い信仰を集めてきました。「三関三度」「擬死再生」など出羽三山信仰は生まれ変わりの信仰が今もなお息づいています。
 羽黒山で現世利益の御神徳に与り、月山の大神の下で死後の体験をして、慈悲深い湯殿の大神より新しい生命をもらって再生すると考えられているのです。大山祇命(おおやまずみのみこと)、大己貴命(おおなむちのみこと)、少彦名命(すくなひこなのみこと)を祀っていて、羽黒山、月山で修行した修験者が、最後に仏の境地に達するのが湯殿山であるとされています。
 ここは修行を積んだ修験者が生きながら仏の境地に入る聖地とされています。 社殿はなく、 巨岩とそこからわき出る霊湯がご神体なのです。 「語るなかれ、 聞くなかれ」 と戒められています。
 参拝に際しては、履き物を脱ぎ、お祓いを受け、お詣りします。裸足で階段を下りていくと茶褐色の巨大な岩があり、ここでもお祓いをします。湧き出る霊湯流れる中、岩の上まで登りました。御神体の中にいる感じでした。
 松尾芭蕉も「語られぬ湯殿山にぬらす袂(たもと)かな」の句を残しています。自然崇拝の原型を今に残していて、厳しい戒律は現在にも伝えられ、崇高な気持ちにさせられました。


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